2010年度常磐会テーマ
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はァ、はァ、まだ登るのか...
中学生になったら犬ヶ岳登山
〜登ってこそ価値のあるツクシシャクナゲの花〜
標高1130mの犬ヶ岳。ここの山頂付近には天然のツクシシャクナゲの群落があります。足をつかって一度は登り、美しく咲くシャクナゲを見ておくことは君の人生にプラスだと思うぞ。でも延々と続く足場の悪い細い登山道だ。危険な場所もある。中学校高学年になるまではおあずけ、と思ってたほうが良いかな。
出発から1時間
シャクナゲが開花する5月の初旬から中旬にかけては登山の人達が非常に多くなります。いつもはガラガラの登山口駐車場は超満杯、道路にまではみ出して延々と車の列。遠くに停めなきゃいけないからここで既に500m位のハイキングだなあ。今日は2つある登山ルートの左回り「うぐいす谷ルート」にチャレンジ。最初の30分は美しい渓流に沿って歩きます。渓流遊びに来ても良いところです。秋には紅葉もさぞかしきれいだろう。
「うぐいす谷」を登り切って振り返る。眺めは良いけど、登った喜びより帰り道の下りが嫌になる急な坂道。犬ヶ岳から尾根づたいにつながる
求菩提山
は君より低いところに見えるぞ。修行の山、
求菩提山
は犬ヶ岳に比べると楽なところにあるんだ、と実感。犬ヶ岳登山は延々と急な登りが続くんだものうんざりする。うぐいす谷を登り切ると林道に出て、平らな道で一息つきながら右方向へ550m進もう。
1時間後から2時間半後にかけて
林道から登山道に再び入ります。足場が悪く、急な坂道がさらに続きます。うぐいす谷もそうだったが森の中をひたすら登るばかりで、景色の良い開けたところ、とか休憩場所ってのは無いんだ。さあ足が痛くなって来たところで、最後の難所の鎖(くさり)を使ったガケ登り。まあ話の種に、と鎖ルートにチャレンジしたが、なれないリュックサックを背負っているので後ろに反り返りそうになったりかなり危険。実際転落して大けがをした人もあるので君たちはやめておこう。ガケの右側に急だが普通の山道もある。
鎖のガケを上から見たら、ひええー高い!こんな場所はブゼンキッズに紹介していいのか、紹介する以上はもっと安全対策が講じられるべきと思いましたね。雨でも降ってると鎖が岩がすべり、滑落事故も増えるだろう。ガケ右の山道ルートのほうにも鎖が無ければならないと思うぞ。ともあれ登り切ると笈吊峠(おいづるとうげ)だ。犬ヶ岳の裏側は耶馬渓なのだ。鏡の世界を覗いたような感じ。豊前の地域が広がった感じ。視界も最高だ。もちろん耶馬渓側の登山・下山口もあります。
ツクシシャクナゲの群落
笈吊峠から山頂にかけての尾根の山道にはお目当ての天然記念物ツクシシャクナゲの群落があります。道はシャクナゲのトンネル状態。木の多さにも驚くが、シャクナゲ一本が「大木」と言えるくらい大きいんだよね。シャクナゲは高山植物で霧がかかるような地域でしか群落を作らないのです。そういう地域は普通の人は通わないから、苦労して登って来ないとこの清潔で美しい花は見ることが出来ないのだ。
ピンクの濃いもの、薄いもの。大きな花、小さな花。縦縞模様になっている花などいろいろな花があります。私が登ったのは5月12日でしたが、ベストな日だったと感じましたね。シャクナゲの木の間から豊前平野と周防灘が見えます。尾根つづきの経読岳(きょうよみだけ)も日頃と違う形でよく見えるぞ。下りの道では膝ががくがくしたなあ。ゆっくりおりよう。それでも1時間半くらいで登山口までおりられたよ。渓流で足を冷やすと気持ちよかったぞ。
次回は右回り(恐渕=おそれがぶち)ルートに挑戦するぜ。いつのことかはわからないがね。
一つ言えるのは犬ヶ岳登山は大変で危険な場所も多い。小学生の君は止めておいた方が良い。中学生でもベテラン登山者の指導を受けて登ろう。藪(やぶ)を抜ける事が多いし、岩もある。山の上は思ったよりずっと涼しい。暑くても、登山靴、手袋(鎖の滑りが心配なので軍手では不十分。登山用手袋を)、帽子、長袖のシャツ、水と高カロリーな非常食、防水防寒着、懐中電灯は必需品。山を甘く見てはいけません。山頂では携帯電話(NTTドコモを使用)は使えましたが中腹以下から登山口周辺では使えません。
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