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マーキの模型ギャラリー


 コレクション1 「戦艦 長門  20111005
軍艦 長門(ながと)は旧日本海軍の長門型戦艦の一番艦(二番艦は「陸奥」ですね)で、大和級戦艦が完成するまでは日本海軍の象徴であり、連合艦隊の旗艦も務めました。
排水量 基準 39,120トン
全長 224.94m 全幅 34.59m
兵装 45口径41cm連装砲 4基計8門
50口径14cm単装砲18門
40口径12.7cm連装高角砲4基
25mm連装機銃10基
搭載機 3機(カタパルト1基)
日本の敗戦後は艦載機の攻撃で破損した状態で米軍に接収され、有名なビキニ環礁における原爆実験の標的に使用され、空中・水中各1発計2発の原子爆弾の爆発の衝撃に耐えるも4日後沈没、その最後を遂げました。ところで大気中で原水爆実験なんて原発から放射性物質が漏れる以前の問題じゃね。因みに人類は既に2099発の原水爆実験を行っていて、日本にある放射線モニタリングポストはこの原水爆実験の際に飛散した放射性物質を監視するものだという。
 さて、戦艦「長門」は海軍の虎の子の戦艦として終戦まで残ったのですが、実際には時代は航空機動部隊が主役の戦いになっており、自慢の41cm砲でも届くところには敵艦はおらず、レーダーの技術も出遅れ出撃しても燃料の無駄遣いしか出来ませんでした。でも男子なら一度は「長門」のそのバランスのとれた美しい姿を絵に描いたり模型を作ったりしたことがあるんじゃありませんか?

戦艦「長門」 開戦時 1/700模型 艦隊行動中ジオラマ展示 プラケース付き
さてこのページで紹介するのは同級生マーキの手による1/700の戦艦「長門」のプラモデルです。一時期夫婦喧嘩の種になるほど模型(航空機や航空母艦)に凝ってたタッキーではありますが、この「長門」はそういうレベルではありません。次元を遙かに超えているものです。ほう模型ですか、とお預かりして画像に納めておこうと思いましたが、相当レンズを絞って撮影したつもりでも被写界深度が気になるくらい、1/700でも詳細に正確に作り込まれています。これはHPに公開するに足りる出来映えだと思うので専用に本ページを製作しました。御本人マーキによれば、この「長門」の製作期間 ( 購入〜完成まで)は8ヶ月を要し、 模型コンクールで優秀賞を頂いた作品、とのこと。御本人のメーキングのコメントを交えながらこの傑作模型を御紹介しましょう。

緊張感のあるアンテナ線や、ゆったりと風に靡く旗旒信号のワイヤー、それ用の碍子や滑車も見事です。主砲も多分ブラス部品に置き換えているのでしょう。碇のチェーンの重々しい質感も凄いものでとても1/700の小型モデルとは思えない重量感です。1/700ウオーターラインなんて子供がお風呂で遊ぶものだ、じいちゃんがやたら沢山作って「連合艦隊じゃ」とか言って「ああ、はいはい」と見てあげるものだ、とか思ってました。1/350、いや1/200でもなかなかこうは行きません。エッチングの手摺りなんて「戦艦もちゃんと人が乗って生活しながら航行させているんだな」と当たり前のことをあらためて思わせてくれるリアルさです。
製作者マーキ本人の製作記録画像とコメントより:
取付け用ナットを埋め込みます。艦艇部に完成後の作品の)反りを考慮し、 重りを取付け、さらに作品を固定する取付用ナットを埋め込みます。
艦橋部も(完成後見えなくなる部分も多いのですが妥協せず)作り込んで行きます。
鎖部分もオリジナルの凸部を全て削り作り直します。(手摺りその他)手を入れた艦首部&波部のイメージを箱絵に乗せてみました。

後部艦橋より俯瞰して見る。艦載機や艦載艇用のクレーンの出来映えはもうこの際当然としても、艦載艇(11m級と思う)はおろかカッター(手漕ぎのボート)まで何とも正確に再現されています。この艦載艇も作れない人のほうが多いでしょうね。「長門」を攻撃に来た航空機のパイロットから「長門」を見ると多分こんな風に見えたのでしょうね。大小の砲塔、機銃だらけで近づくのも怖い。艦載艇すらも自艦の砲の爆風を避けられる場所に詰めこむように置かれています。艦載航空機は無いけどその分カタパルトの細かい表現が見られます。
(精密さ、正確さのあるブラスパーツに置き換えた殆ど自作の)支柱部のアップ。艦橋部製作しながら細部を作り込んで行きます。
艦載艇: 普通は塗装だけで終了ですが、気に入りません。搭載していますが、作り込みをします。モデルキットに付属のオリジナル艦載艇(左)を作り込みしして右の状態に。 

どこを取っても大したものです。何も改造していない1/700のプラモデルを組んで敢えて隣に置いて比較するとこの模型の凄さがもっとよくわかるだろうな。マーキの次の作品の投稿を楽しみにお待ちしましょう。